2026年10月18日


今月のお稽古のしつらえは、名残りの秋を感じるものでした。
掛軸は「清風万里秋」
風炉の窯は「やつれ釜」
水差しは「柿の柄の細水差し 仁清写し」
茶入れは「膳所焼の肩衡の茶入れ かげろう園」
お茶名は「瑞鳳」
お詰めは「上林」
床には萩焼の花入れに、すすき、秋明菊とホトトギス。
寂びた風情のお道具でお稽古に臨みます。
10月は中置のお点前。
名残りの秋を演出し、客よりに釜を配して、少し暖かさを感じてもらう、もてなしのお点前。
茶道をはじめて、はや7年。
月に一回のカルチャーのようなプチお茶。
きっかけは母の残した着物。
着付から始まり、気がつけば着物を着るためにお茶をはじめた。
先生から、「お抹茶を飲むだけ、楽しんだらいいよ」
そう声をかけられて、お菓子も頂けると軽い気持ちで通い始めた。
暫くして先生は割稽古をし始めた。
お抹茶を頂くだけ…のつもり。
ちがう、ちがう。
ちょっとちがう。
楽しむだけのつもりがそうはいかなくなった。
やめてしまったら、着れるようになった着物を着ていく場所がない。
気持ちがすわらないまま、お稽古が過ぎていった。
ふらふらした気持ちだから、所作やお点前の手順が覚えられない。
これは明らかに心構えの問題だ。
教室ではメモもだめ。「体で覚えなさい。理にかなった手順なのよ。」
気が重いのはずっとだった。
そのうちに新人さんが入ってきた。
めきめきと上達してきた。
….焦った。
私と一緒に入った同期は、家庭の都合で辞めていった。
行きたくないけど、中途半端はだめ、そんな気持ちにもなっていた。
そんな思いを解いてくれたのは、いつの間にか身についていたルーティン。
共に京都へ旅する仲間、そして「体で覚えなさい」という先生の言葉通り、自然にうごくようになった自分の手だった。
10月のお稽古の時に、最近入られた方から頂いたカボス、これもこの場所が無ければ、出会いも秋の味覚のジューシーさも味わえなかったのだ。
やっぱり、感謝だ。
母の着物が繋いてくれた、季節を愛でる丁寧な暮らし、趣きのある平屋のお茶室ならではの異空間、そして自分を整える場所がある幸せ。
この場所をこれからも大切にして行こうとおもう。
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